人気ブログランキング | 話題のタグを見る

福寿草の自生地

いろんな方のブログで福寿草を見ていましたが、石川県には自生しているところがありません。
それで、県境の福井県・勝山市の自生地に出向きました。

途中から雪が結構残っているので、まだ早くて見られないかも知れないと、半ば諦めの気分もありましたが、現地には残雪がなくて、たくさんの花が咲いていました。
(ここも去年より1ヶ月早いですね)



福寿草は、春の花の中でも早い方ですが、丘陵地などが多いので地域によってかなり時期にズレがあります。
初春に花を咲かせ、夏までに光合成をおこない、それから春までを地下で過ごす、典型的なスプリング・エフェメラルです。(虫媒花でカタクリ、イチゲ、イチリンソウなどもこの類になります)


花は、夜間や曇りの時には固く花弁を閉ざしていますが、太陽が顔を出して10分もすれば全開し、太陽の動きに合わせて花の向きを変えることが出来るのです。


早春の林床はまだ寒く、パラボラアンテナのような形と光沢のある花弁とで、太陽熱を効果的に花の中心部に集めて保温する仕組みがあって、昆虫に暖を取れるオアシスを提供しているのです。


福寿草にも若干種類があるようですが、北海道で見られるキタミフクジュソウや一般的に植物園や庭園なども育てられているフクジュソウと、東北を主として中部で見られるミチノクフクジュソウがあるようですが、大きな差異がなくて区別が付きません。


この花も自生地が開発によって少なくなって、絶滅種にもなっています。
育てにくい種類のようですが、人気のある花で盗掘も多く、一時期少なくなったそうですが、地元の農家の方の世話で保存されてから、増えているようです。

by hirospace | 2007-03-04 16:37 | 草花  

<< 奥能登の雪割草 春の(ような)風景 >>