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お旅まつりの曳山子供歌舞伎

14日から17日まで、旧市内は菟橋神社・日吉神社の春季例大祭「お旅祭り」に入り祭り一色になりました。
初夏の風物詩として、徐々に全国に知られるようになって来た「曳山子供歌舞伎」が演じられます。
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小松市は1640年三代目加賀藩主・前田利常が隠居して小松城に入ってから町が繁栄しました。
利常は美術工芸や茶道などに造詣が深く、主な産業の絹織物も保護奨励をしたので発展していきました。
加賀絹の生産がもたらした豊かな経済力が、江戸中期以降の「曳山子供歌舞伎」に代表される「町人文化」を大きく開花させました。
以来「お旅祭り」は350年の伝統をを受け継いでいます。
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見所の子供歌舞伎は絢爛豪華な曳山の上で、当番町が前夜祭をあわせて昼夜十数回演じます。
義太夫は本格的に義太夫協会から来られて、はやし方は若連中が演じています。
演じるのは、その町に住む家の小学生の女の子だけですが、旧市内は特に少子化が進んで今は町外の親戚から出られるようになりました。
当番の町で、この出し物を演じる役をもらうことは嬉しいことなんですが、その為に子供たちは約2ヶ月間猛練習をします。
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今年の演目は地元に縁のある「仏御前」の新作物語で、清盛の寵愛を一身に集める白拍子妓王は、加賀から都に出てきて評判の高い白拍子「仏」が、妓王の強力な推薦で、ようやく清盛にお目見えがかなう。
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ところが「仏」が舞を披露すると、清盛はたちまちその姿に魅せられて、「仏」を舞の係に採用し、妓王をクビにしてしまう。
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妓王は、悲しみながらも自分の運命の暗転を落ち着いて受け入れ、「萌えいずるもかるるも同じのべの草」と障子に筆書きして館を退出する・・という、時の移ろいと人情を分かりやすくまとめられていて、多くの観衆から拍手を受けていました。

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このお旅祭りにあわせて、周囲の町の子供会は各町内と周辺で子供獅子を舞います。

少子化の時代になって、こちらも笛だけでなくて、獅子の中にも中学生女の子が入る町もあるとか、息子も今年は中2で獅子回し要の役を担っています・・。

by hirospace | 2009-05-15 21:33 | 祭事  

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