半夏生
半夏生という由来や起源は分からないのですが、
田植えの目安や畑の神など農耕文化に由縁があるようです。
また、カラスビシャク(烏柄杓)という花が咲く頃という説もあります。
カラスビシャク・・この球茎から漢方薬の半夏が採れます
これは半夏生
関西の田舎(農家)では半夏生までに田植えを終わらせて、
この日には農作業を休んで神様を祭って、そのときに「蛸」を食べるところ
があるようです。(福知山地方)
讃岐では「うどん」を振舞う慣わしがあるところもありますが、
福井では「焼さば」を食べる習慣が若狭に残っています。
若狭・小浜市では「さば街道」の基点になっています。
若狭湾で獲れた鯖に塩をして、京都まで運ぶと丁度いい味になったとか。
その起源も古くて、奈良県平城京跡から若狭の「木簡」(荷札)が出土しています。
僕が今日紹介するのは若狭ではなくて、
白山の麓を山越えをして福井県に入ると大野市(越前大野)なんですが、
奥越の小京都とも言われ、名水と朝市、それに蕎麦、里芋で有名な所で
何度か日記にも登場しています。
この山奥の里にも、特有の食文化があって、昔から鯖の棒寿しが保存食として食べられたり、
秋には、若狭湾で獲れた鯖を大量に買い入れて、粕や麹漬けにしていました。
そして、いつからか全国的に「土用の丑の日に鰻」を食べるように、
大野では「半夏生の鯖の日」と言ったところで、
丸々一本を食べる習慣があります。
魚屋の店頭やスーパーの駐車場では特設売り場ができて、
鯖が焼かれる臭いと煙が商店街に漂っています。
「焼鯖寿し」も福井特産品から全国的に広がっているようです。
by hirospace | 2005-07-03 20:53 | 祭事