菖蒲湯まつり
当時、山代の薬王院は加賀・越前の密教の中心道場であり、多くの修験者達が参集していました。
これらの人達が、その年の「厄」にあたる若者の厄払いを行うため菖蒲を刈取り、
俵に詰めて無病息災の祈願を行い、尚武に繋がる意味から地面に俵をこすり廻し、俵が切れて菖蒲が出ると「お湯」の中へ投げ込み、菖蒲の香気や薬性に浴することで「邪気」を払ったのが菖蒲湯まつりの始まりといわれています。
菖蒲湯祭りで引き回される荒みこしは山伏姿の修験者が先導し、台棒の上に菖蒲を詰めた俵を6俵、下に2俵を「力綱」で取り付けます。
一番上の俵には、菖蒲と蓬を一束づつつけ 総重量は約350kgになります。
みこしは赤白の帷子、赤はちまき、白足袋姿の200人位の青年達によって温泉町を引き回され、俵が擦り切れて菖蒲が路上に散乱します。
最後に、青年達は菖蒲の出た俵を奪い合い、拍子木を鳴らしながら菖蒲を総湯の湯壷の中に投げ込みます。
家でも、菖蒲湯を楽しんで、夜は厄(病)払いのために布団の下に菖蒲とヨモギを敷いて休みました。
by hirospace | 2006-06-07 21:49 | 祭事